2018京都・新緑~詩仙堂・狸谷山不動院・野仏庵・圓光寺
今年の春は京都の桜を見逃した。いろいろ忙しく、京都に行く暇がなくて、我に返った時には(気が付いたときには)今年の桜の季節が終わっていた。
今は新緑の季節。日差しが強まり、気温がぐんぐん上昇し、これから夏に向かっていくこの季節が私はとても好きで、よく出掛けていく。春に行きそびれた京都にも行ってきた。
何度も訪れている京都で、私は狸谷山不動院に行ったことがなかった。いつも詩仙堂まで行っても、その少し先の宮本武蔵で有名な八大神社まで行って疲れてしまい(叡山電鉄一乗寺駅から向かうと緩やかな上り坂となっている)、狸谷山不動院まで行く気力がなかった。そこで今回は、狸谷山不動院を中心にコースを組んだ。途中に立ち寄りできるところは、詩仙堂と野仏庵。そして圓光寺。
■詩仙堂
名庭が視界に。日差しは随分強いが、室内はひんやりとしている。鹿威しの音が聞こえてくる。日常の時間とは違う、穏やかな時間が流れている。こういう静かな時間を過ごすためにわざわざ京都までやってきたのだった。
いままで行く機会のなかった狸谷山不動尊。歩いてみると案外、簡単に行けるものだった。一乗寺駅からだと、「詩仙堂まで行って半分」というイメージだった。しかし入山してから石段が200段以上ある。200段というと大したことがないかもしれないが、日頃運動していないので、すぐに汗が噴き出してくる。
ようやく石段を登り切ると、まるで清水の舞台のような狸谷山不動院の舞台を目にする。
狸谷山不動院は、厄除け、ガン封じ、交通安全のお寺として有名なので、京都の人にとっては観光で訪れるお寺ではなく、日常的にお参りするお寺なのかもしれない。山の中なのに広い駐車場があり、家族での参拝客がたくさん訪れている。
■野仏庵
詩仙堂の正面に位置するが訪れる人もそれほど多くない、落ち着いた雰囲気の庵がある。それが野仏庵で、門をくぐれば、何体もの石仏が迎えてくれる。5つもの風情のある茶室を備えている。この季節、藤の庭を見ながら、お抹茶と茶菓子を戴ける。熱いお茶なのに、不思議と喉の渇きが癒され、爽やかだ。
■圓光寺
圓光寺正門。
入山して、少し歩いたところに『奔龍庭』という新しい庭園がある。この庭園は、ずいぶん昔に訪れた時にはなかったと思うが、いまは抜群の存在感で迎えてくれる。前衛的なのにとても日本的で、得体のしれない迫力を持った庭園だ。
本堂より『十牛之庭』を望む。圓光寺は紅葉の美しさで有名だが、新緑の季節もそれと並ぶくらい美しい季節かもしれない。
青もみじ。
境内の奥は高台となっている。徳川家康を祀った東照宮があり、そこから洛北の風景を一望できる。
境内の南部は竹林となっている。
『十牛之庭』を歩く。
日頃あまり歩かないのに急に歩いてフラフラ。脱水ぎみ。
その後、曼殊院まで行こうと思えば行くことができたのだが、結局、行かなかった。欲張ると一つ一つの印象が薄れてしまう。久しぶりの京都で、瑞々しい新緑の風景に満足しきってしまったので、曼殊院はまた次回にとっておくことにした。
◆今回の撮影に使用したカメラとレンズ
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