さすらい人幻想曲

旅と写真 X100T X-T1 X-T3 RICOH GR

4月・奈良公園・鹿・桜

4月の始め、奈良公園に行ってきた。カメラは『X-T3』で、新しいレンズ『XF14mm F2.8 R』と『XF23mm F2 R』を持って出かけた。

今年の桜は、自分が忙しくて花見の時間が取れず、そんな中、寒い日が続いたり、急に暑くなったりして、良いタイミングで綺麗な桜を見ることができなかった、と思いつつ、いまは満開だろうかと期待していた。奈良公園には数えきれないくらい行ったが、桜の季節は初めてだ。終着駅の近鉄奈良駅で降りて少し歩くとすぐに奈良公園が見えてくる。満開の桜がある一方で、すでに散り始めている桜もあった。また、同じ桜の木でもつぼみの状態と散り始めが共存しており、パーッと咲いた、満開の美しい桜がなかなかない。

鹿が放し飼いにされている(というか鹿は春日大社の神様の扱いだ)のが他の都市ではありえない光景。外国人にも大人気だ。

興福寺に行くことも今回の目的の一つだった。平成30年に再建された中金堂を拝観する。ずっと建設途中だったので、こうやって完成したところを見るのが感慨深い。富士フイルムの超広角レンズ『XF14mm F2.8 R』は、超絶的な性能を持つ。解像度はシャープで、色の抜けもよく、歪曲も全くない。フルサイズ換算で21ミリというのが何とも泣かせるポイントだ。私は21ミリの単焦点レンズというのが昔から好きで、28ミリや50ミリよりも圧倒的に使いやすく、自分に合うと思っている。時々訪れる、お寺の伽藍やお堂を記録するのに最適なレンズではないだろうか。

この辺りも奈良公園の敷地で、人と鹿が共存している。奥に見える奈良国立博物館の『なら仏像館』に行ってきた。こちらは常設展なのに国宝の薬師如来をはじめとする「有名仏」や、重要文化財の宝庫で、暇なときはよく通ったが、最近は行ってなかった。少し前まで見ることができた「降三世明王坐像」は、天野山金剛寺に還ってしまったが、圧倒的な展示で、久しぶりに心が癒された。

奈良公園の北側はまだ桜がかなり残っていて、満開の桜もあった。奈良公園は広いので、あっちの桜がだめでもこっちの桜がある、という風に長期間、桜の季節を楽しむことができるのか。

◆今回の撮影に使用したカメラとレンズ

FUJIFILM 単焦点超広角レンズ XF14mmF2.8 R

FUJIFILM 単焦点超広角レンズ XF14mmF2.8 R